すきコレ

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【作品・その5】藤島武二「黒扇」(1908-1909) 東京・アーティゾン美術館(2020/5/24記述)

自称アート・リポーターこと、よろコンです。

 

  さて、今まで見てきた美術作品の中から、好きな作品をレポートしてcollectするブログシリーズ。また、お付き合いただけますと幸いです。

 

  それでは、本日の作品はこちら。

 

藤島武二

「黒扇」(1908-09)

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(以前、買った絵ハガキを撮影)

 

「こくせん」と読みます。油彩/カンヴァス、63.7cm×42.7cm

流れるような素早い筆致。白いベールに黒い髪、白い服の婦人が持つのは黒扇。白と黒の対比。少し微笑みを浮かべ、こちらを見つめる美しい女性。粗いタッチが、この絵により一層のみずみずしさを与えているように感じます。

 

  こちらの作品は2015年5月からの改築のため休館していた旧・ブリヂストン美術館、2020年1月にリニューアルオープンした現在のアーティゾン美術館所蔵です。

 

(東京メトロ銀座線京橋駅が近いですが、東京駅からも十分に歩けます)

 

リニューアル後の1月19日に訪問し、久々にこの絵と対面してきました。

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(リニューアルしたアーティゾン美術館)

 

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(館内は、こんなオブジェも)

 

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アーティゾン美術館は多くの作品が撮影可能です。この「黒扇」の写真は訪問時に撮影しました。

 

  さて、作者の藤島武二(ふじしまたけじ)は1867年10月15日、薩摩藩士の家に生まれます。(1943年3月19日没)

最初、日本画を学びますが24歳の時、洋画に転向。同じ鹿児島の先輩・黒田清輝の推薦を受けて東京美術学校(現・東京藝大)の助教授となり、黒田主宰の白馬会にも参加します。(ただ、黒田との芸術的性格の違いは認識していたとのこと)

また、藤島は与謝野晶子「みだれ髪」など、本の装丁も手掛けています。

 

  1905年(明治38)から4年間、文部省の命を受けて渡欧。フランス、イタリアで絵画を学びます。この「黒扇」は、藤島の芸術が花開くヨーロッパ時代、イタリア滞在時に描かれたものです。モデルを用いて描いたこの絵画は最晩年まで藤島のアトリエに保管されていたことから、藤島が強い愛着をもっていた作品のようです。藤島が愛した絵は1969年6月、国の重要文化財指定を受けました。

 

  数多くの婦人画を手掛けた藤島が最後まで手元に残した作品。藤島の代表作であり、イタリアでの思い出を伝える作品なのかもしれません。

 

  なお、「黒扇」はこちらのサイトでも見ることができます。

 

所蔵しているアーティゾン美術館

日本近代洋画 | アーティゾン美術館

文化庁運営の文化遺産オンライン

黒扇〈藤島武二筆/油絵 麻布〉 文化遺産オンライン


ということで、ここまで、お読みいただき、ありがとうございました。

いかがでしたか?次の作品もお付き合いください。

 

  以上です。ではでは。