すきコレ

好きなものをコレクションする。そんなコンセプトのブログです。旅にアートに、それからそれから...

【街アート】中銀カプセルタワービル@銀座

よろコンです。

 

街はミュージアム、街はアートにあふれてる!

 

ということで、そんな街のアートを記録します。

 

今回は昨今、美術関係の番組でも取り上げられることの多いこちら。

中銀カプセルタワービル@銀座

 

場所は新橋駅から歩いて5~6分。

ドンキを過ぎた高速の脇にひときわ目を引く建物が姿を現します。

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(ビルの上には白い月)

 

まるで積み木のよう。巨大なジェンガー?

数多くのカプセルが積み上げられたこの建物こそ「中銀カプセルタワービル」です。

設計者は日本を代表する建築家の一人・黒川 紀章(くろかわ きしょう)

1934年(昭和9年)生まれ-2007年(平成19年)没

国立新美術館(2006年)やオランダのゴッホ美術館新館を手掛けるなど世界的に活躍した建築家です。昔、都知事選に立候補、ちょっと派手なパフォーマンスをしていたことでも有名に。

そんな黒川紀章の初期の代表作で沖縄返還の年、1972年竣工。

「メタボリズム」建築の代表作

「メタボ・・・」なんて聞くと思わずお腹を眺める自分がいますが、

「メタボリズム」とは新陳代謝

高度経済成長で膨張を続ける都市にあって、変わりゆく価値、時代からの要請に応え、不要となった機能や部品は新しく交換していく。生物が成長のため新陳代謝を繰り返していくように。

この思想の下、前衛的建築家グループを形成。交換可能なものとして一つ一つのカプセルを組み上げるように建てられたのが中銀カプセルタワービルなのです。

 

  そして、このビルが最近、特に取り上げられることが多いのは

解体されるから。

メタボリズムのカプセルは一度も交換されることはないまま・・・

 

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う~ん。正直、何とかならなかったものですかねぇ。残せなかったのかなぁ?

 

自分と同世代のこのビル。(妹と同じ歳)

先進的な思想、未来を創造する意志、そして実際に実現するその情熱。

今でもある種異様な熱を感じるこのビル。

カプセルの中は、さらに未来でもありノスタルジーでもあり。

住みたかったなぁ・・・

 

解体後、このカプセルを美術館の展示や「泊まれるカプセル」として宿泊施設に活用しようという動きがあります。今でも、北浦和の埼玉県立近代美術館がある北浦和公園にはカプセルが置かれているとのこと。ちなみに埼玉県立近代美術館も黒川紀章の設計。中銀カプセルタワービルから10年、1982年竣工の黒川が最初に手掛けた美術館です。

 

いつの日か「泊まれるカプセル」、泊まってみたいなぁ。

 

  ということで、今回は以上です。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ではまた。


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(中銀カプセルタワービルの向かいの汐留ビル群。雲と夕陽と建物と。何かジッポライターから炎が上がっているようできれいでした)

 

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(この日は1月三連休最終日。銀座のホコ天が終わる瞬間)