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【展覧会】「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」@乃木坂(六本木)・国立新美術館のレポート(2022/2/19 鑑賞)

展覧会に行きたい!よろコンです。

 

本ブログでは既に終了した展覧会も含め、好きな展覧会をレポートしていきます。

 

今回は、2022年2月19日(土)に訪問した

「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年@国立新美術館

です。

昔、NHKの「みんなのうた」で大貫妙子さんが「メトロポリタン美術館(ミュージアム)」という歌を唄われていました。その歌詞の最後

「♪時間旅行(タイムトラベル)は楽し メトロポリタン美術館(ミュージアム) 大好きな絵の中に閉じ込められた」

まさに、そんな展覧会です。

西洋絵画の500年を名画の数々でたどる時間旅行(タイムトラベル)

この場を去りたくなくなるほど魅力的な絵の世界に閉じ込められます。

 

今回も最後までお読みいただけますと幸いです。

 

【目次】

 

※ 以下の記述は展覧会の解説、図録、パンフ、その他WEB上の資料等を参照の上、記述しております。また、絵画の写真は購入した展覧会図録を撮影しています。

 

1. 展覧会概要

(1) どんな展覧会か

メトロポリタン美術館

https://www.metmuseum.org/

 

世界三大美術館のひとつと称されるメトロポリタン美術館はアメリカはニューヨークのセントラルパークにあります。

1870年創立。先史時代から現代にいたるまで5000年以上にわたる世界中の文化遺産を収蔵。今回は、メトロポリタンのヨーロッパ絵画部門2500点の中から、選りすぐりの作品65点、内・日本初公開46点

「心奪われる美の至宝、来日。」

の展覧会です。

この展覧会が実現したのは、メトロポリタン美術館が進める「スカイライト・プロジェクト」による美術館改修工事があったから。このプロジェクトのあとは天窓の自然光を照明に活用するというのですから、完成後の展示も楽しみですが、だからこそ日本でこれだけの作品が見られることに感謝です。

 

「心踊る美の饗宴、開幕。」

 

今、絶対に見るべき展覧会のひとつです。(と思います)

 

(2) 開催概要

・期間:2022/2/9(水) - 2022/5/30(日)

・時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで。金・土曜日は20:00まで) 入場日時予約制

・会場:国立新美術館(乃木坂駅直結、六本木駅)

・チケット:一般 2100円、大学生 1400円、高校生 1000円

・作品数:約65点(内46点は日本初公開。パンフから)

・写真撮影:NG

・Webサイト:

(展覧会サイト)

met.exhn.jp

(美術館サイト)

www.nact.jp

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(3) パンフレット

このパンフレットだけで、今回の65作品すべてが堪能できます。

パンフレットも秀逸です。

(表面)

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(見開き・左)

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(見開き・右)
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(裏面)
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2. 展覧会の中へ

(1) 訪問日・混雑状況

訪問日:2022/2/19(土) 15:30頃訪問

鑑賞時間:約90分

混雑状況:混んでいました。入るのに10分くらい並びました。でも予約制なので中は十分ゆっくり見られます。予約制、良いですね。

 

(2) 展覧会の構成

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I. 信仰とルネッサンス

 

  イタリア、北方ルネッサンスの作品17点。カルロ・クリヴェッリ、フィリポ・リッピ、ラファエロ、ティツィアーノなどの作品が展示されています。最初から、心踊ります。

 

II. 絶対主義と啓蒙主義の時代

 

  絶対主義の17世紀から啓蒙主義の18世紀にかけての作品30点。バロックのカラヴァッジョ、ルーベンス、スペイン肖像画のベラスケス、オランダはレンブラント、ヤン・ステーンに風景画のライスダール等々の作品が展示されています。

 

III 革命の人々のための芸術

 

  ヨーロッパの近代化が進んだ19世紀、絵画の革新と市民の台頭の中、活躍した画家たちの作品18点。自然を描いたコロー、写実主義のクールベ、印象派のモネ、シスレー、新印象派のゴーギャン、ゴッホと近代に至るまでの作品が展示されています。

 

(3) 気になる作品

それでは「I 信仰とルネッサンス」から


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ルカス・クラーナハ(父)「パリスの審判」1528年頃

 

北方ルネッサンスのクラーナハ。クラーナハが好んだ題材とか。

ゼウスがトロイアの王子・パリスの前にヘラ、アテナ、アフロディテ、3人の女神が現れるように仕向け、パリスに誰がいちばん美しいかを選ばせる神話から。三人の女神が横から、正面から、背中からと描かれ、あまねく女性の美しさを表現しています。


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エル・グレコ「羊飼いの礼拝」1605-10年頃

 

スペインで活躍したエル・グレコはギリシャ出身、本名ドメニコス・テオトコプーロス

後期ルネッサンス、マニエリスム(「自然を凌駕する高度な芸術的手法」、マンネリズムの語源)の巨匠。絵の中央で光り輝くキリスト、その光を下から受けるマリア、羊飼いがドラマティック

 

「II 絶対主義と啓蒙主義の時代」から

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ジョルジュ・ド・ラトゥール「女占い師」おそらく1630年代

 

本展覧会のアイコン的絵画。フランス絵画の巨匠

「いかさま師」のように、この絵も一癖、二癖あります。画面右の老婆、女占い師の語りに気を取られる若い男性。ちょっと高飛車そうでカッコつけている感じがします。そこに伸びる数々の手。女の目、男の目。その動き、絶妙

 

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バルトロメ・エステバン・ムリーリョ「聖母子」おそらく1670年代

 

スペイン・セビーリャの画家ムリーリョ

聖母子の絵画も数多く残していますが、健気なキリスト、美しく慈しみ深いマリアの表情、普通にいる親子の肖像のようなこの絵に魅かれました。


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ヨハネス・フェルメール「信仰の寓意」1670-72年頃

 

プロテスタントのオランダでフェルメールはカトリック信者だったとのこと。ただ、この作品は、生活に困っていたフェルメールが自分のためではなく、誰かの注文で描いたもののよう。

背景のキリストの磔刑の絵。机の上の十字架、聖餐杯、ミサ典書は祭壇であり聖餐式を意味しているとか。女性の洋服の白は「純潔」青は「天国」、地球儀に片足をのせた姿はカトリックがこの世界を支配していることを、足元の床に転がる青りんごにキリストの隠喩である「教会の親石」につぶされて血を吐く蛇・・・

寓意に満ち溢れた作品です。

 

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ハブリエル・メツー「音楽の集い」1659年

 

フェルメールと同じくオランダの画家ハブリエル・メツー

現在、東京都美術館のドレスデン国立古典絵画館所蔵「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」でも作品が展示されています。以前のフェルメール展では「手紙を読む女」という作品でフェルメールの影響が取り上げられていました。正確な描写と高い仕上げが評価される画家です。


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エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン「ラ・シャトル伯爵夫人」1789年

 

フランスの女流画家。マリー・アントワネットの肖像でも有名な当時人気の肖像画家。優美なその絵は当時の上流社会の華やかさを今に伝えます。個人的に大好きな画家のひとりです。

 

「III 革命と人々のための芸術」から

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ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナー「ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む」1835年頃

 

イギリスの巨匠ターナー。画面右がサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂ですが、この聖堂に前廊(建物入り口の列柱で支えられた空間)はないとのこと。それはさておき、空、水、船、建物、人々が見事に融合した明るい一枚

 

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ジャン・レオン・ジェローム「ピュグマリオンとガラテア」1890年頃

 

フランスの画家ジェローム

オウィディウスの「変身物語」から、キプロス島の王・ピュグマリオンはあることから生身の女性とはかかわらないと心に決めます。彼はその後、象牙で等身大の女性を彫り、ヴィーナスの祭りのため捧げようとしますが、そのとき、この彫像と同じくらい美しい妻が欲しいと願ってしまいます。そして、彫像にキスをするとその彫像に命が吹き込まれる・・・という場面

奥のお面も驚きます。


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オーギュスト・ルノワール「ヒナギクを持つ少女」1889年

 

印象派の巨匠ルノワール。もう、見るからにルノワール。良いです(^^)

 

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エドガー・ドガ「踊り子たち、ピンクと緑」1890年頃

 

こちらも印象派の巨匠ドガ

最初に紹介しましたみんなのうた「メトロポリタン美術館」

女の子が閉じ込められた大好きな絵はドガの「ダンス教室」

今回「ダンス教室」は来ていませんが、同じく踊り子の絵

荒いタッチの踊り子たち、何気ない仕草から息遣いまで感じられそうな作品

 

ということで、この他にも、もちろん、もっともっと紹介したい素晴らしい作品にあふれた展覧会でしたが、今回はこの辺で・・・

大好きな絵の中から、飛び出して行きましょう。

 

(4) ミュージアムショップ

図録購入です。図録は2900円(税込み)

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なおグッズ情報はこちらから

音声ガイド・グッズ・関連情報|メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年

 

3. さいごに

以前、書きましたが、メトロポリタン美術館は私にとって大切な美術館のひとつです。大学の卒業旅行で行ったニューヨーク、そのときメトロポリタン美術館にも行きました。当時はゴッホのアイリスの絵がとても印象的でポスターを初めて買って日本に持ち帰りました。その後、社会人となって自分のお給料でこのポスターを飾るための額を買いました。こんな経験が、今でも美術館に通うきっかけの一つとなっています。

この美術館に行っていなければ、今、このブログを書くこともなかったかもしれません。もちろん、当時の私が、30年近く後、このようなブログを書いているとは微塵も想像できませんでしたが・・・

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(私の思い出)

 

  本当に素晴らしい展覧会でした。機会がありましたら、ぜひとも、ご覧いただければと思います。 

 

それでは、さいごに関連リンクです。

今、東京で見られる、もう一つのフェルメール

www.suki-kore.tokyo

この展覧会の作品と比べてみてもおもしろいかも。

www.suki-kore.tokyo

フェルメールとメツーはこちら

www.yorocon46.com

  ということで、今回のレポートは以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また、次のレポートもよろしくお願いいたします。

 

※ ご意見、ご感想、大歓迎です。是非コメントかメール(yorocon46@gmail.com)まで。ツィッターは@yorocon46です。


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(帰りは雨)


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(左に見えるは東京タワー)