よろコンです。
本ブログでは見て来た展覧会の個人的な感想を書いています。
今回は、2024年1月19日(金)、会社帰りに見て来た展覧会
マリー・ローランサン -時代をうつす眼-
@東京(八重洲・京橋)・アーティゾン美術館
です。
金曜日の夕方、東京駅の近く、ゆったり優雅な時間を過ごしました。
20世紀前半、イズム、モードの渦巻くパリで、何者にも染まらないパステルカラーの独自性。そんなローランサンと同時代の画家の作品から、彼女の魅力に迫る展覧会です。
今回も最後までお読みいただけますと幸いです。
【目次】
※ 以下の記述は展覧会の解説、パンフ、その他WEB上の資料等を参照の上、記述しております。また、撮影可能な作品について展覧会で撮影した写真を掲載しています。
1. 展覧会情報
(1) 開催概要
・会場:アーティゾン美術館(6階)
・期間:開催中(2023/12/9(土)) - 2024/3/3(日)
・時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
※ ナイトミュージアム:2/23を除く金曜日は20:00まで。
・休館日:月曜日(1/8、2/12は開館。翌火曜日が休館)
・チケット:一般 (Web予約)1,800円・(窓口販売)2,000円、大学・専門学校・高校生 無料(要Web予約)、中学生以下 無料(予約不要)
・作品数:アーティゾン美術館のコレクション中心にマリー・ローランサン美術館や国内外の作品から85点。キュビスム等、関連作品も展示されています
・写真撮影:基本的にOK(写真撮影・スケッチとNG作品はそれぞれにマークがあるので要注意)
・関連リンク:
1) 展覧会
マリー・ローランサン ―時代をうつす眼 | アーティゾン美術館
2) 美術館
アーティゾン美術館 Artizon Museum, Tokyo
(イルミネーションがよく似合う)
(2) 訪問日・混雑状況
訪問日:2024/1/19(金) 18:00頃訪問
鑑賞時間:約60分(ほかのコレクション展などと併せてトータル約120分)
混雑状況:ナイトミュージアムでゆっくり見られました。たまたま学芸員さんのギャラリートークもあり、興味深いお話も伺えました。
(3) どんな展覧会?(個人的に)
マリー・ローランサン(1883-1956)。フランス・パリ出身
キュビスムの画家として活動を始め、ピカソたちと交流、詩人アポリネールとは恋に落ちます。1914年、ドイツ人男爵と結婚すると第一次大戦では国外に亡命することに。その後、1920年に離婚を決意してパリに戻り、それから1956年72歳で亡くなるまで、そのほとんどをパリで過ごします。
絵画、舞台、文学等々、幅広い世界で活躍したマリー・ローランサン。独自のパステルカラーの作品で時代の寵児となり、彼女に肖像画を描いてもらうことがパリ上流婦人の流行に。20世紀前半のパリを華やかに、艶やかに通り抜けたローランサンの歩みをたどる展覧会でした。
(入口)
2. 会場へ
(1) 構成
序 章 マリー・ローランサンと出会う
第1章 マリー・ローランサンとキュビスム
第2章 マリー・ローランサンと文学
第3章 マリー・ローランサンと人物画
第4章 マリー・ローランサンと舞台芸術
第5章 マリー・ローランサンと静物画
終 章 マリー・ローランサンと芸術
(2) 気になる作品
「序 章 マリー・ローランサンと出会う」から
ここでは二つの肖像画を
マリー・ローランサン「帽子をかぶった自画像」1927年頃
マリー・ローランサンらしい、パステルカラー
マリー・ローランサン「自画像」1905年頃
こういう油彩画も描かれていました。
「第1章 マリー・ローランサンとキュビスム」から
マリー・ローランサン「パブロ・ピカソ」1908年頃
この頃は洗濯船でキュビスムと交流
この展覧会ではアーティゾン美術館のキュビスムの作品も
ジャン・メッツァンジェ「円卓の上の静物」1916年
ロベール・ドローネー「街の窓」1912年
「第2章 マリー・ローランサンと文学」から
マリー・ローランサン「椿姫 第2図」1936年
マリー・ローランサン「椿姫 第10図」1936年
「第3章 マリー・ローランサンと人物画」から
マリー・ローランサン「二人の少女」1923年
マリー・ローランサン「手鏡を持つ女」1937年頃
同時代のパリの女性を描いた作品も
ラウル・デュフィ「ポワレの服を着たモデルたち」1943年
ケース・ヴァン・ドンゲン「シャンゼリゼ大通り」1924-25年
「第4章 マリー・ローランサンと舞台芸術」から
マリー・ローランサン「女鹿と二人の女」1923年
「第5章 マリー・ローランサンと静物画」から
人物画が有名なマリー・ローランサンの描く花
マリー・ローランサン「花を生けた花瓶」1950年頃
「終 章 マリー・ローランサンと芸術」から
大作のが多いです。
マリー・ローランサン「プリンセス達」1928年
この展覧会のアイコン。大阪中之島美術館から
マリー・ローランサン「三人の若い女」1953年頃
左奥に見える橋はミラボー橋。この橋を詩に読んだかつての恋人アポリネールを暗示しているとか
マリー・ローランサンとその時代を生きた画家たちの作品を通して華やかなりしパリを、そのパリを歩んだマリー・ローランサンの軌跡をたどる展覧会でした。
3. さいごに
マリー・ローランサンはキュビスム、エコール・ド・パリ、肖像画家、文学・・・昔、とらえどころがない画家だという印象がありました。ただ、この展覧会をはじめ、マリー・ローランサンの作品に触れる機会が多くなるにつれ、だんだんとその淡い色の優しさだけに収まらない芯の強さ、したたかさを感じるようになってきました。同時代の画家たちの作品と相まっても、そこにはゆるぎないマリー・ローランサンの作品がある。あらためて、すごい画家だなぁと思いました。まだまだ、彼女の作品を見て行きたいと思います。とても面白い展覧会でした。
【巡回情報】
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ということで関連リンクです。
一年前のBunkamuraの展覧会はモード
2024年の展覧会情報はこちら
ということで、今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、次のレポートもよろしくお願いいたします。
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(マリー・ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」1909年頃
こちらは西洋美のキュビスム・レボリューションから。ポンピドゥーから来ました)